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さつきさん本感想!あしたの官僚

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あしたの官僚
周木 律


立派な官僚になって、日本のために働くんだと意気込んだ主人公の松瀬

厚生労働省に採用されたが
肩書きは「総務課公共保全専門官(併)
総務第一係長(併)管理係長(併)評価課公共保全確認検査官(併)確認係長(併)指導係長(併)調査課調査係長(併)保安係長」
八つの職務を兼務する事に。

庶民からのクレーム電話、国会答弁、業務統計、次から次へと仕事が降りかかってきて。
家に帰れない、休めない、睡眠不足。
婚約者とも会う事が出来ず振られ。

もう、前半は読んでいるのが息苦しくなりました。
何で全てを引き受けるのか。
いつか倒れる、その前に逃げ出して。

ある日、限界がきます。
もう、たくさんだ。こんな生活は!
無断で会社を休み田舎に帰ります。
昔の友に会い、ヒントとなる言葉を聞いて、会社に戻った所から、風向きが変わります。

全て1人で引き受けていた仕事を、同僚達が手伝ってくれるように。
悪徳議員と戦ったり、大臣から認められたり。

あそこは人生の墓場と思っていたけれど。
この仕事を続けたい。
酷い現実があったって、それでも頑張ってみたい。
主人公は最後にそう思えるようになりましたが。

実際には
行政機関の定員の純減計画。
これに基づき毎年、行政の現場では無慈悲な人減らしが行われています。
若手の官僚離れが加速しています。
現実は小説のように上手くはいきません。​



さつきさんプロフィール
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